序章
どうもMASKです。この小説はいろんな出版社に出して、見事共同出版で終わってしまった物です。ていうか、この小説はBRを
書く前でしたので、ある意味僕が最初にPCで書いた作品の処女作といえます。
共同出版は会社側と著者側がお金を出し合って本を出版する方法です。出してデビューした人は数多くいますが、この共同の金額がまた
普通の大人でも手が届かないくらいの金額でして、ざっと100は超えます。企画出版(会社負担)を成功させようと日夜小説を書いていた
僕ですが、最近になってもういいかなぁと諦めることにしました。しかしこの小説をマイPCの中だけに収めておくのはもったいないと思い、今宵
ここにアップしました。会社のコメントはゲーム感溢れる作品だとか・・・。
では、デスホラーゲーム小説『パーティーの予告状』をお楽しみください。
それは、ある日の出来事から始まった。ふと、朝の5時ごろだった。僕はいつもの様に家の周辺をランニングしていた。
そして家に戻る前に必ず自分の家のポストを見る。しかし、いつも中は空だ。でも、いつか入ってるだろう、という期待感があった。その時だった。
「ウィィィィィン」
一人の郵便屋さんが、バイクに乗ってこっちに向かってきた。
そのバイクは思った通り僕のポストの前で止まり、「郵便でーす」と言って僕に一通の手紙を渡した。
そしてまた、郵便屋さんはバイクを走らせて、遠くの方に行った。
僕がその手紙に異変を感じたのは、封を開ける前だった。その手紙は真っ黒な色で、宛名が書いてないのだ。
しかも身元の住所も・・・。とにかく変だったその、黒い手紙は、僕にとっては少し怖かった・・・悪戯か?
と思いながらも、その黒い手紙の封を開けてみた。中身は文庫本ぐらいの大きさの一つのカードだった。
カードもやはり黒く、真っ赤な字で、こう書かれていた。
『ようこそ、我が館へ。今回あなた様は、この一億円ゲーム争奪出場権を獲得しました。
参加者は、明日の午後6時に御影公園に来る、黒いバスに乗ってください。
では、皆さんの出場を願って、館で待っております。』招待者・黒の管理人
変だ・・・と言うよりも、悪戯にしては気味が悪すぎる。父さんか、
母さん宛の手紙かもしれない・・・。そう僕が思って、家の玄関に向かったときだった。
ふと、カードの裏側が見えた。やはり黒いが、赤い字で『参加者・稲葉修一』宛、と書いてあったのだ。
「えっ?」
思わずその場で立ち止まり、もう一度カードの裏に書いてある、赤い字を見つめた。
しかし、何度見ても自分の名前が書かれていた。なんで、僕の名前を知ってるんだ?もしかして友達の悪戯か?
僕はそう思い、この手紙を無視する事にした。明日の午後6時・・・明日・・・?明日は、
御影公園の近所の商店街で、お祭りがある日だ。そんな事を思いながらも、カードに書かれていた、
一億、と言う字に動揺していた。僕はこんな悪戯には引っかからないぞ・・・と。
翌日、友人の克也に、昨日の話をした。なんと、克也もあの手紙をもらっていた。
僕と同じ方法で、郵便ポストに入っていたそうだ。これは偶然か?それともやはり、
ただの悪戯か。僕と克也は、手紙にも書かれていた、今日の午後6時に、御影公園に来る、
黒いバスを待ってみることにした。不安と緊張をしながら、午前4時を迎えた。悪戯か?それとも・・・。
僕と克也は、御影公園に程近い、一つの喫茶店で、雑談をしていた。外は既に薄暗く、
僕の町は、今日の『御影祭り』の開始で、大勢の人が歩いていた。浴衣をきて、屋台が並び、
楽しげに笑う子供達。ドンドコピロピロ、太鼓の音や、笛の音、そして踊り踊る人々。
時計を見ながら僕達2人は、喫茶店を後にした。既に時計の時間は5時を過ぎていた。
克也が、「そろそろ、御影公園に行くか?」と言い出したので、僕達は御影公園に、足を運んだ。
薄暗い周りに少し涼しい風が靡く中、御影公園の入り口が目の前に見えてきた。
「おい、修一・・・」
克也のが指差す方へ、僕は目を向けた。なんと、御影公園内には、
5,6人の人々が居るではないか・・・。僕はふと思った。まさかこの人たちも?
「おお、あれ、大橋じゃねえか?おい、修一!大橋だよ、あれ」
大橋?あの、クラスでもあまり目立たなくて、よく図書室に居る、無口の女子か?まさか、
あいつまで居るのか。僕はまた、克也が指差す方へ目を向けた。――――やはり大橋だ。
ワンピース姿で、髪をいつもは束ねているのに、綺麗なロングヘアーを覗かせていた。
一瞬ドキッとしたが、あいつとはあまり話した事などなかったし、第一自分は好きな人なんていない。
その時だった。「おい、あれなんだ?」御影公園の中に居る一人の男性が、御影公園の、
外を指差した。みんなその瞬間、ザワザワ騒ぎはじめ、僕と克也も御影公園の園内から、出た。
「ごおおおおおおおお」
バスではないような音を立てながら、不気味な排気音を出していた。しかし、
向かってくるのは、ただのバスだった。いや、手紙の通り、黒いバス・・・だった。
遠くの方では、チンドンチンドンと、祭り独特の音が聞こえてきた。園内の人々が、
不思議がりながら、バスを見る中、僕と克也も、バスの側に近寄った。そして、バスのドアがゆっくり開かれた。
「どうぞ、お乗りください」
薄気味悪そうなバスの運転手が、僕達に向かっていった。いや、御影公園にいる人たちにだろう。
一番最初に乗ったのは、赤いキャップ帽をかぶった青年だった。なにか謎っぽい感じをかもし出していた。
その赤い帽子の青年に続くように、ぞろぞろとバスの中に入っていった。その中に僕らも混じり、
バスから一番前、運転手がいる真後ろの席に、克也と僕は乗った。バスの中は見たことある、
一見普通のバスの中だった。ただ、張り紙を除いては・・・。バスの天井部に、何枚もの黒いチラシが貼ってあり、
赤い字で、【ウエルカム黒い館へ】と書いてあった。字の後ろには、館らしい建物の写真が見えた。その時だった。「出発します」
突然あの薄気味悪い運転手が喋り、バスが動き始めた。僕は少し後ろを見た。
なぜか僕の心では、大橋は何処に乗っている?という言葉がいた。なぜだろう、
なぜそんなに僕は大橋にこだわる・・・?きっと同じ学校の人間だからかな・・・。
僕と克也から、大橋はちょうど四番目の席に座っていた。大橋の隣は、スキンヘッドの無精ひげを生やした男が、
座っていた。男は腕を組んでおり、目をつぶっていた。
一瞬大橋と目が合ったと思い、すぐに前に向いた。
――――何故だろう?別に目が合ってもいいじゃないか?僕はその時、このバスの事を考えた。
このバスは、手紙にあった通り、黒い館へ向かうんだろうな。でもそこで一体何をするんだ?
やはり手紙に書いてあった通り、一億円争奪ゲームか?と言う事は・・・このバスに乗ってる奴ら
全員が一億円狙ってるのか。それじゃあ大橋も?ま、まさか・・・なにか事情があるんだろう――――この時自分が、
なんで大橋が一億円をほしがったらいけないのか、自分でもさっぱり分からなかった。
「ごおおおおおお」っと、奇妙な排気音をたてながら、バスは走り続けて一時間ほど経っただろう。
隣でいた克也は眠っていた。僕も眠くないとは言えないが、館に着いたときに、克也を起こしてやろうと、僕は起きていた。
窓から見える夜景は、とても綺麗だった。なにかこのバスは山の方へ向かってるらしく、窓からの景色は、
僕達がいた町が、とても下に、そしてすごく小さく見えた。そんな景色を見ていると、
実際僕は何でこのバスに乗ってるんだろうと、疑問を抱き始めた。今の時間を、僕は自分の腕時計を見ると
8時半をまわっていた。8時か・・・いつもなら、テレビを見てるだろうな。今日は何の番組がある日だっけ?そうそう、
今日は、「目指せ!賞金」の日だった・・・。ん?まてよ、こう考えると、今の世の中、
金がらみの事が多すぎやしないか?賞金や宝くじ。みんながみんな、金のために生きてるのか?
自分も将来そうなってしまうのか。一億円というのは、大金を超えた大金だ。そんな一億を争奪するのか?
このバスに乗ってる人間と?大橋と?克也と?
その時、いきなりバスに差し込む光がなくなった。外はトンネルらしく、真っ暗な中に、
ぽつぽつ窓に差し込む、オレンジ色のライトが、僕達を照らした。しかも、異変が僕の目に飛び込んできた。
まず第一に、トンネルの長さが半端ではなかった。もう、トンネルに入って10分は経っている。なのに、
まだこのバスはトンネルを走っていた。第二に、運転手の姿が、なかった。え?うそ?何故いない?という不思議と共に、
このままじゃ僕達は事故で死んでしまう・・・そう考えた僕は、すぐさま運転席へ向かった。免許は持ってないが、
こんな時は仕方がないだろう。そう思い、運転席のハンドルへ手を伸ばした時だった。
「ゴンッ!」
いきなりバスが急ブレーキをかけた。バスの中に座っていた乗客が騒ぎ出し、
バスのドアに頭を打った僕は、もう一間の終わりだと思った。少し、いや、一瞬目を閉じた後だった。バス内の動きが止まっていた。
ふっと目の前に、赤い空が広がった。「プシュー」と、バスのドアが開いた。さっきのトンネルとは違い、
少しだけ明るく、しかし空が赤く、外はまるで墓地のような・・・。
バス内の乗客の話し声が聞こえてきて、また、あの赤いキャップ帽の青年が一番に、
バスから降りた。ドアの側で立てっていた僕に、「どけ、じゃまだ」と言って。そして、
気づくと克也も眠りから目覚めていたらしく、僕の側に近寄ってきた。
「な、何があったんだ?」
「さ、さあ、俺が覚えてるのは、トンネルを走っていて、そしていきなりここにバスが止まっていたけど」
その時、外にいた乗客の一人が、「お、おい、あれが館か?」と声に出した。
「修一、とりあえず、降りようぜ」
克也に続いて僕もバスの外に降りた。そとは気味が悪いぐらいに、得体の知れない黒い物が、
無数の落ちてあり、機械臭かった。僕と克也は、バスの止まっていた先を見た。
それは紛れもなく、赤い空を背景に、大きな黒い館が立ちはだかっていた。
僕達はあっけに取られていたが、何人かの乗客は、その黒い館に向かって足を進めていた。
僕も目に入るものすべてが初めてで、不思議だった。「ごっ」と、鈍い音が僕の後ろしたと思い、
振り返ると、あったはずのバスが忽然となくなっており、乗客の目の前には、小柄な、
黒いマスクをかぶった人間が立っていて、「さあさあ皆さん、よくおいでなすった。私がここの案内人、
黒マスクとでも名乗っておきましょうか。この先に経ってるのが、あなた方達が争奪して一億円を勝ち取る、
ゲーム会場です。私がご案内しますので、ついて来て下さい」
声はおじいさんの声だった。しかし体を見ると、なんだか筋肉がすごくついていて、
これまた僕にとっては不思議だった。颯爽と歩く黒マスクに、僕達の足も、軽々と動き、
どんどんと黒い館に近づいていった。隣に居た克也は、なんだか不安そうな表情を浮かべていた。
幾つかの奇妙なごみを踏みながら、僕達は館の目の前まで来ていた。近くで見ると、
少し寂れてるだけで、黒く見えるのは実際ペンキかなんかで塗られているからだった。
館自体はそんなに高くないのだが、随分と横に長い。
「ではココが入り口です」
黒マスクが赤い大きな扉の前でそう言って扉を開けた。その場にいる全員が緊張しただろう、
僕と克也はなぜかアイコンタクトらしきものをしていた。
「ギィィィィ」と、不快感な音を出して開いたその赤い扉は、開いた瞬間中からすごく落ち着く様な、
そんな感じの香りがしてきた。ローズだろうか?僕や参加者のみんなは黒マスクに導かれるまま、館の中に入った。
中はたくさんの高級そうな骨董品や、見た事もないないような花がたくさんあったし、
館のいたる所に扉があった。館全体が薄暗く、床はなぜかコンクリート・・・いや、大理石だ。
参加者一同みんな周りをキョロキョロしている。そして少し歩いた所に、館の中央部に位置するのだろうか、
大きな階段があった。大人が四人並んで上ってもまだ余るぐらいの幅広さだ。
「さぁさぁみなさん。ココが一億円争奪ゲームの会場、黒い館となっております。では、
ゲームの主催者から放送がありますので、そこの大テーブルでお待ちください」
いきなりあの黒マスクがそう言うと、のそのそと左奥の扉に向かっていった。扉を開ける音も立てないで、忽然と姿を消した。
テーブル・・・僕はさっき黒マスクが言っていた大テーブルを探した。「修一、何してるこっちだ」と、背後から克也の声がした。
克也の声がしたほうを振り返ると、なぜかそこには参加者一同が、静かにテーブルに円方になって座っていた。いや、
なかったはず。僕が最初見た限りでは、そこにテーブルはなかったはずだった。まあとにかくテーブルは見つかった。
僕は静かに克也の隣に座った。
参加者全員が座ったわけではなかった。テーブルの台に手をかけ、大きなハットをかぶったウエスタン風の・・・女?いや、
男だ。そのウエスタン風でロングヘアーの男が、妙に館の天井を見ていた。その他には2人ほど、あの謎の、
赤いキャップ帽をかぶった青年と、妙に宝石、アクセサリー(首や手、指など)をした三十代の女の人が、
一人一人なにやら骨董品を触ったり、いろんな角度からみたりしていた。
きちんとテーブルの椅子に座っているものも、あまり多いとは言えなかった。僕が見た限りは、
僕を合わせて約7人の人が椅子に座っていた。一人一人個性的に僕には見え、自分の中であだ名的ものを考えていた。
僕の真正面に座ってる女の人は、なにやら危険な感じの匂いを放つ綺麗な女性で、
首に毛皮のモールっぽいのもを巻いている、髪の毛がロングで紫色の、危険な女性だ。
危険な女は、テーブルを座るや否や、真正面の僕を見つめてきた。誘ってる様にも見えたが、すごい危険な香りを放っていた。
続いてその危険な女性の隣でテーブルの台に両足を乗せていて、なにやら眠ってるような細い目をしてる(実際は起きてる)男性。
髪はスポーツ刈りのような髪型で、三十は超えてそうな人だ。
その横の席は誰も座っていなく、その横はウエスタン風のロンゲ男だ。
そして無口でここでも冷静さを保ってる女、大橋・・・大橋幸恵がいた。大橋ははっきり言って美人だ。
いや、僕が言ったのではなく、克也が言った事だ。僕的には普通の女性だと思っている。髪も黒髪で、
特におさげや束ねているような髪ではなく、普通にロングヘアーで自然体の髪の大橋は、僕から見るとその髪は美しかった。
そして大橋の横は席が2つ開いていて、(きっと赤キャップの青年と、宝石女だろう)克也が腕を組んで座っていた。
時折見せる青いメッシュの髪が、かっこつけ男を感じさせたた。
勿論その横は僕だ。僕はじっとしているのだが、その隣で座ってる男が妙に気になってしまった。
隣でいるのは、青い学ランを来た少年で、何やら目つきが悪く、金髪の頭は怒ってるように逆立っており、
眉毛が細い。多分中学生ぐらいだと僕は思った。
そして最後の参加者は、バスの中でも見た、スキンヘッドのアゴに無精ひげを生やした男だった。
冷静な顔をしており、少し日本人離れをしているちょっと中国人っぽい男だ。まるで本場の少林寺をしている人みたいだった。
************
薄暗い沈黙が続く館の中、突然何処からともなく声がした。
「こんにちは参加者の皆様。申し遅れました、私がこの黒の館の支配人であり、
今日の一億円争奪ゲームの主催者である、黒い男です。残念ながら皆様の前で姿を見せる事ができないので、
声だけでご勘弁を願いたいと思っています」
黒い男?僕は思った。これまでの事で、【黒】という名前を幾つ聞いたことか。この館も黒、
支配人も黒・・・。何故そんなに黒にこだわるか分からなかった。そして尚も黒い男の放送
が、何処からともなく聞こえてきた。
「早速ですが皆様。今から一億円争奪ゲームを始めたいと思います。一億円といっても、
皆様は検討がつきますでしょうか?実際私もあまりよく分からなかったりします。
そしてこの館に来るまで、幾つもの謎があったことでしょう。まず謎の手紙から始まり、
そして不可解なバス。黒マントと・・・。しかし皆様一億円が欲しくないわけないでしょう?
すべての謎はすべてこれからの序章に過ぎません。さあ、始めましょうか。ゲームを」
何か嫌な予感がした僕は、克也の方に顔をやった。克也もなにか不安そうな顔を隠しきれないでいた。
ゲームとは何か、声の主はどういう人間なのか。不安と妙な緊張が僕にはした。
「さて、ゲームにはルールが付き物です。このゲームのルールは、私の放送に従えばいいだけです。
ゲームは系四回あります。その四回ともゲームに生き残った人間に一億円を差し上げます」
ま、まってくれよ?今なんていった?生き残ったら?え?ちょっと待て、何かがおかしいぞ。
僕だけじゃない、克也や他の参加者もおかしなことに気づいただろう。
「そして第一回戦は、皆様の運が大事です。いいですか?この館には幾つかの扉がありますよね?
その扉に、一人一人に入ってください。一人一扉です。いいですか?2人同じ扉や、
一人で2つの扉にはくれぐれも入らないでください。やられますから・・・。では、ゲーム開始といきましょうか」
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